テーマパークへの車両検知システムの導入事例としてご紹介するのは富士サファリパークを運営する「小泉アフリカ・ライオン・サファリ 株式会社」。富士サファリパークは1980年に開園した日本最大級のサファリパークで、マイカーやバスから動物を間近で見ることができ、餌あげ体験などもできる。同園は、車両数からの来場者数把握および現状分析、渋滞解析による混雑緩和を行うため、車両検知システムとして「TRASCOPE-AI」を採用。業務効率化とカメラ設置による防犯対策が採用のポイントとなった。
同園では、来場者を待たせることなく快適に利用できるように園内の混雑把握や駐車場の人員体制準備といった目的として、受付担当者が目視により車の台数を確認し、レジに打刻していた。しかし、受付業務が煩雑になり時間がかかることに加え、担当者が不慣れな場合、見誤りや見落としが発生していた。また、打刻したデータを手作業でPCから抽出しており、非効率だったことから、オペレーション改善が急務であった。
丸紅ネットワークソリューションズの「TRASCOPE-AI」を活用することで、人的な作業によるオペレーションの煩雑さ・非効率さといった課題を解決できるだけでなく、車両検知システムを活用することで、車両数から曜日・時間帯ごとの来場者数や天気が与える来場者数への影響を把握することができ、園内の人員配置や駐車場への誘導に活用が出来ると考えた。
同園における車番検知システムの全体構成は以下の通り。
【車両検知システムの構成】
2つある入場ゲートに合計3台のAIカメラを設置。車両が通過するとAIカメラが車両を認識し、クラウド上に蓄積される。PCからインターネット経由でダッシュボードにアクセスでき、取得した入場車両データの集計・分析を行なっている。
【設置した実際のカメラの様子】
テーマパークの入場ゲートに「TRASCOPE-AI」の車両検知システムを導入したことで、これまで人的リソースを使って目視で行ってきた県別表示確認の煩雑さ、手作業で行っていたデータ抽出の非効率さなど、オペレーションにおける問題が改善された。また、検知した車両データを元に園内の体制を整えることができ、来場者を待たせずスムーズに園内を利用頂ける環境を整えることができた。
さらに、これまで同園では開園前の車両の行列により周辺道路で渋滞が発生していたが、「TRASCOPE-AI」の車両検知システムにより、曜日・時間帯ごとの来場者数を正確に把握することができるようになった。これにより、渋滞しやすい曜日や天候、開演前に行列する車両の数に応じて入場時間を前倒すことで、渋滞緩和を実現することができた。
同園では、繁忙期には臨時の受付担当者としてアルバイトスタッフを採用していたが、その必要がなくなり人件費の削減にも繋がった。
もちろん防犯という観点でも、AIカメラは不審車両の検知による不法侵入の抑制や盗難車両・事件車両の特定にも役立つと期待している。
人気テーマパークでは、曜日や時間帯によって、入場口付近の駐車場でも渋滞を引き起こす。同園でも国道から園内への入場口が2つあるため、車両は途中で合流し料金所へ向かうため、合流地点での混雑による渋滞が発生している。現在はどちらの方面からの車両が多いかなどの渋滞分析ができず、誘導が困難な点が課題となっている。今後は「TRASCOPE-AI」による車両検知システムを活用し、2つの入場口からの流入数を把握することで合流地点での混雑解消、渋滞緩和を検討している。
開園 | 1980年(昭和55年)4月23日 |
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所在地 | 静岡県裾野市須山字藤原2255-27 |
事業内容 | 富士サファリパークの運営 |
URL | https://www.fujisafari.co.jp/ |
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