大型商業施設の駐車場における出庫時間予測システムの業界初の導入事例としてご紹介するのは、「住商アーバン開発株式会社」。同社はショッピングモールなどをはじめとする商業施設のプロデュースおよび運営管理を手掛けており、大規模施設から中小規模の都心型施設、地域密着型施設からターミナル型施設まで、それぞれの特徴を生かした幅広いオペレーションを得意としている。
同社の運営する大型商業施設「テラスモール松戸」では、業界初となる駐車場の出庫時間予測システムとして「TRASCOPE-AI」を採用。連休などで商業施設が混雑した際の退店時間分散を目的として、施設内に設置したサイネージや施設公式ウェブサイト、防災センター内のモニターなどへ「駐車場の予測出庫時間」を表示することで、お客様へのさらなるサービス向上と効率のよい車両誘導へ活用できることが採用のポイントとなった。
テラスモール松戸には立体駐車場をメインとした駐車台数約2,000台の大型駐車場が完備されているが、同施設は片側1車線通行の県道に面した立地であることから、大型連休や近接する国道の混雑時間帯は特に立体駐車場からの出庫に時間を要し、お客様をお待たせしてしまうことが課題となっていた。
このような状況下において同社は、駐車場の混雑状況や出庫時間をあらかじめ予測し、お客様ご自身がウェブサイト、施設内のサイネージから把握することができれば、駐車場の混雑を避けたピークシフトを促すことができるのではないか、さらに駐車場の誘導人員へも同様の情報を通知する仕組みを導入することで、渋滞解消に効果的な誘導人員の配置などの改善ができるのではないかと考えていた。
そこで同社は、駐車場の混雑緩和及び出庫時間の短縮を目的として、テラスモール松戸の立体駐車場に丸紅ネットワークソリューションズの「TRASCOPE-AI」を採用、業界初となる出庫時間予測システムを導入した。
同社が導入した駐車場の出庫時間予測システムとは、駐車場内に設置した数十台のAIカメラから定期的に静止画をクラウド送信してAI画像解析を実施、車両台数を計測することでリアルタイムな駐車場内の状況を把握できるというものだ。さらに、周辺の道路状況など駐車場からの出庫時間に影響を及ぼす駐車場外の情報も組み込み、予測出庫時間を算出するシステムを業界で初めて実現した。
テラスモール松戸内に設置された合計16面のサイネージで、駐車場予測出庫時間を表示させ、さらにテラスモール松戸公式ウェブサイトにも専用ページを設置、お客様ご自身がPCやスマートフォンから各駐車場フロアの予測出庫時間(5分毎更新)を閲覧できるようにすることで、駐車場の混雑を緩和すピークシフトをお客様に促すことが期待できる。
また、駐車場を管理する防災センターにも入出庫の専用モニターを設置することで、状況に応じて最適な誘導人員を配置できるようになった。
システムの全体構成は以下の通り。
【混雑状況検知システムの全体構成】
ショッピングモールなどの大型商業施設運営者にとって駐車場入出庫にかかる待ち時間の短縮および周辺道路の渋滞対策は不可欠だ。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策と経済活動との両立が求められるなか、商業施設でもWithコロナ、ポストコロナ時代におけるピークシフトの重要性はより高まると予測されている。
テラスモール松戸では、TRASCOPE-AIを活用し、お客様へ入出庫時間の分散による混雑緩和を促すとともに、最適な人員配置による駐車場運営の効率化を図り、お客様へのさらなるサービス向上を進めていく予定だ。
設立 | 1997年12月 |
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所在地 | 東京都千代田区神田錦町一丁目6番 住友商事錦町ビル8F |
事業内容 | 商業施設の企画開発・運営管理 |
URL | https://sumisho-ud.com/ |
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