導入事例-取材・記事稿-

サレジオ工業高等専門学校 様

豊富な知見で総合的にインターネット接続環境の改善を支援
オンライン授業の実現、始業時のインターネット遅延を解消

サレジオ工業高等専門学校
総合メディアセンター長
中里 英也 氏

校是の1つ「技術は人なり」のもと、多くの優れた人材を育ててきたサレジオ工業高等専門学校。同校は、コロナ禍に伴うオンライン授業の実現、始業時のアクセス集中によるインターネット遅延の解消を目的に、インターネット接続環境の改善を図った。構築パートナーには、「単なる回線の追加や機器のリプレースではなく、改善に向けた提案力」を高く評価し、丸紅ネットワークソリューションズを採用。丸紅ネットワークソリューションズの丁寧かつきめ細かいサポートによりスケジュール通りに移行を完了した。新しいインターネット接続環境は、オンラインによる授業や予習・復習はもとより、Web会議などクラウド活用シーンの拡大を支えている。

課題

  • コロナ禍に伴うオンライン授業のためのITインフラを整備したい
  • 始業時のアクセス集中によるインターネット遅延を解消したい
  • 総合的な観点からインターネット接続環境を改善したい

効果

  • 通信速度に影響が出る設備共用型ではなく、通信速度を維持しやすい専有型のインターネット回線を追加、動画などを使ったオンライン授業もスムーズに
  • ルータと負荷分散を図るリンクコントローラをリプレースすることで、始業時のルータのCPU使用率が90%から20%に低減、インターネット遅延を解消
  • 既存のルータやリンクコントローラの使用状況の調査に基づく総合的な改善提案のもと、インターネット接続環境の様々な課題を一気に解決

学校プロフィール

学校名 サレジオ工業高等専門学校
設立 1934年
所在地 東京都町田市小山ヶ丘4-6-8
学科 デザイン学科、電気工学科、機械電子工学科、情報工学科
専攻科 生産システム工学専攻
URL http://www.salesio-sp.ac.jp/

導入の背景

コロナ禍に伴うオンライン授業実現に向けて
ITインフラの整備が急務に

設立1934年、日本で唯一の技術系ミッションスクールとして歴史と伝統を誇るサレジオ工業高等専門学校(以下、サレジオ高専)。中学校卒業者を対象に5年間一貫教育で大学と同レベルの高等教育を行う高専において、同校は全国高専唯一のデザイン科をはじめ、電気工学科、機械電子工学科、情報工学科の4つの本科を有している。同校の進路には、高い就職率はもとより国公私立大編入、大学院進学など多彩な選択肢が用意されている。またデザイン、ロボット、プログラムなどの実践的教育を活かし、様々なコンテストに参加して結果を残すとともに、産学連携等でも成果を生み出しており、2021年度から自動運転EV(電気自動車)の開発プロジェクトもスタートした。

技術系教育では、基礎からしっかりと技術を身に付けるために継続性が重要になる。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う1回目の緊急事態宣言下で、同校は対面学習が困難となったことからオンライン授業に切り替えた。しかし、インターネットを通じた情報閲覧用途が中心だったITインフラでは、オンライン授業に必要となる性能を十分に満たしていなかったと、サレジオ高専のITインフラを統括する総合メディアセンター長 中里 英也 氏は振り返る。「オンライン授業で使用する教材に動画などのリッチコンテンツをできるだけ使わないよう、先生に周知するなど、通信量を抑えることに苦慮しました。新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、通信量を気にすることなくリッチコンテンツの利用を含めオンライン授業の円滑な実施を支えるべく、回線の増強が求められました」

導入の経緯

始業時のPC教室でのアクセス集中に伴う
インターネット遅延の解消も喫緊の課題

今回は、オンライン授業への対応が最優先テーマだったが、通常授業における学内ネットワークの課題解決も懸案となっていたと中里氏は振り返る。「PC教室では、授業をスムーズに開始するため、授業終了後に毎回CADソフトを初期状態に戻しています。運用上、必要な処置なのですが、毎朝PC教室で学生が一斉にPCを起動すると、CADソフトによる自動アップデートが始まるため、インターネット回線が逼迫してしまいます。ダウンロードに時間がかかり、朝の授業がすぐにスタートできないといった声が先生からあがっていました」

同校は、学生・教職員約1,000名が日々利用するインターネット回線の接続環境を改善するべく、構築パートナーの選定に入った。「今回は、総合的なネットワークの知見を有するITベンダーに提案を依頼しました。本校のシステム部門は少人数体制であり、幅広いIT技術やトレンドをキャッチアップするのが難しいのが現状です。本校が要件やコストを固めてから依頼するアプローチではなく、本校の課題に対して解決策を提案いただく中で、コストも含めて一緒に最適解を導き出してくれるITベンダーを求めました」

採用のポイントと導入のプロセス

採用のポイントは、単なる機器更新ではなく
インターネット接続環境の改善に向けた提案力

同校は、3社のITベンダーの中からパートナーとして丸紅ネットワークソリューションズを選択した。採用の理由について中里氏はこう話す。「マルチベンダーである丸紅ネットワークソリューションズは、ベンダーに縛られることなく、ネットワークに関する様々なサービスや機器に関する豊富な知識やノウハウを有しています。それらを組み合わせ、本校の視点に立った提案は、単なる機器のリプレースではなく、改善に向けたものであった点を高く評価しました」

改善提案の具体例について、中里氏は言及する。「新設のインターネット回線(光回線)に関して、通信速度に影響が出る設備共用型ではなく、通信速度を維持しやすい専有型とし、なおかつルーターレスによりコスト削減や信頼性の向上が図れるといった、プラスアルファーの提案でした。また、既存のルータやリンクコントローラの使用状況を確認し、調査結果に基づいた改善ポイントと合わせて、総合的な観点から十分な性能や機能を持つ機器を提案してもらいました」

2020年8月、同校は丸紅ネットワークソリューションズの採用を決定し、構築を開始。移行時はインターネット回線が利用不可となるため、文化祭の振替休日となる2020年10月下旬に移行日を設定した。「オンラインミーティングを適切に行い、丸紅ネットワークソリューションズから進捗報告や、問題点と解決策の提示などきめ細かくサポートしてもらい、順調にプロジェクトを進行できました。スケジュール通りに、トラブルもなくスムーズに移行を完了できました」

導入効果と今後の展望

オンライン学習、Web会議などを快適に利用
アクセス集中によるインターネット遅延も解消

同校では2020年秋から対面授業を再開したが、必要に応じてオンライン授業も実施。「新しいインターネット接続環境では、リッチコンテンツを教材に利用してスムーズに授業が行われています」と中里氏は話し、こう続ける。「オンラインによる予習・復習や資料配布、Web会議での父母会や他の学校との打ち合わせなど、インターネット回線の利用シーンが広がっています。また、コンテストなどのチーム作業や産官学連携などのオンラインコラボレーションもスムーズに行えます。さらに、広報担当部署が動画などのデータ共有に利用しているファイルサーバサービスなど、クラウドを利用する際のレスポンスも改善されました」

懸案だった始業時のインターネット遅延も解消されたという。「既存回線ルータのCPU使用率が90%を超えていたのに対し、今は20%以下になり、多発していたインターネット接続のタイムアウトも発生しなくなりました。また、新設の光回線は最大500Mbpsは出ており、1Gbpsベストエフォートとして十分な速度を実現しています」 今後について中里氏はこう話す。「システム部門として、“より良いシステム環境の提供による教育への貢献”を常に考えています。今回、クラウド化に向けてインターネット接続環境を整備できました。しかし、クラウドサービスを利用するだけでは、課題を解決できません。丸紅ネットワークソリューションズは非常に相談しやすく、私たちの質問に対してレスポンス良く丁寧に答えてくれました。今後も本校の視点に立ち、専門的な知見やノウハウを活かした提案を期待しています」

社会に大きく貢献できるデザイナーやエンジニアを育てるサレジオ高専。今後も、丸紅ネットワークソリューションズは総合力と技術力を駆使し、同校の取り組みを支援していく。

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